『米国利下げ決定』【中島FP】
2025.09.18
お金の豆知識

『米国利下げ決定』
米国利下げ決定されましたね!!
こんにちは☺
FPサンライズのなかしーこと中島です。
秋雨前線の到来で、このまま秋がきそうですね!
さて先日(2025年9月17日)に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)で
政策金利であるフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標が0.25%引き下げられました。
これに伴い、各金融商品も利率が下がるという影響も出そうです。
今日はその影響について少し見ていきたいと思います。
そもそも「利下げ」って何?
米国の利下げとは、米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)が、政策金利を引き下げることを指します。政策金利は、銀行がお金を貸し借りする際の基準となる金利で、あらゆる金利の土台となっています。
FRBは、景気が悪くなりそうだと判断したときに利下げを行います。金利を下げることで、企業がお金を借りやすくして設備投資を促したり、個人が住宅ローンなどを組みやすくして消費を活発にしたりと、経済全体を刺激するのが主な目的です。
利下げがもたらす3つの主な影響
米国の利下げは、世界経済の様々な側面に影響を与えます。特に日本にとっては、以下の3つの影響が考えられます。
1. 為替が「円高ドル安」に傾きやすい
最も直接的な影響が為替レートです。一般的に、金利の高い国の通貨は買われやすく、金利の低い国の通貨は売られやすくなる傾向があります。
米国が利下げを行うと、日本との金利差が縮まります。すると、これまで高い金利を求めて米ドルに投資していた資金が、より魅力的な投資先を求めて円に戻ってくる動きが出やすくなります。その結果、**「円の価値が上がり(円高)、ドルの価値が下がる(ドル安)」**という流れが生まれやすくなるのです。
- 円高のメリット:
- 輸入品(ガソリン、食料品、海外ブランド品など)が安くなる
- 海外旅行の費用が割安になる
- 円高のデメリット:
- 輸出企業(自動車、電機メーカーなど)の収益が悪化する
2. 日本の株価への影響
米国の利下げは、日本の株価にもプラスとマイナスの両面で影響を与えます。
- プラス要因: 米国の利下げは景気刺激策であるため、米国経済の回復期待から米国株が上昇しやすくなります。日本の株式市場は米国市場と連動する傾向があるため、つられて日本の株価も上昇する可能性があります。
- マイナス要因: 一方で、先述の**「円高」**が重荷になることも。トヨタ自動車やソニーグループといった輸出企業の業績は為替レートに大きく左右されるため、円高が進むと「業績が悪化するのでは?」という懸念から株が売られ、日経平均株価全体を下げる要因になり得ます。
3. 私たちの資産運用への影響
米国の金融政策は、私たちが利用している投資信託や株式の価格にも影響を与えます。
例えば、S&P500など米国株のインデックスファンドに投資している場合、利下げによる株価上昇の恩恵を受けられるかもしれません。しかし、同時に円高が進行すると、ドル建ての資産価値が円換算で目減りしてしまう**「為替差損」**が発生する可能性もあります。
まとめ
米国の利下げは、単なる海外の経済ニュースではありません。為替レートの変動を通じて、輸入品の価格や海外旅行の費用
さらには株価や私たちの資産形成にまで影響を及ぼす、非常に身近な問題です。
今後、追加利下げなどFRBがどのような判断を下すのか、その動向に注目していくことが、賢く経済の波を乗りこなす第一歩と言えるでしょう。
気になることがある場合は、FP相談をご活用ください☺